断片






ニューヨーク・シティ、お前は女さ
無情な売女がお前の名前にふさわしい
お前は誰も愛したことなんかないからさ
でも、炎に集まる蝶のように
俺はお前に惹きつけられるんだ



    AL Kooper 『ニューヨーク・シティ』より


心の奥深く刻み込まれ忘れることの出来ない女がいる。
その女との想い出を手繰り寄せようとしても、手から零れ落ちる水の様に何も掴むことが出来ない。
ただ、女と一緒に過ごした空間の記憶のみが蘇るに過ぎない。

女の顔さえも今となっては定かではないのだが、ふと気が抜けた瞬間・・・
女の笑顔がフラッシュ・バックとなって思い出される瞬間がある。
そのイメージは不確かなもので、輪郭も朧なのだが、あたかも黄昏時の風景にも似て薄ぼんやりと、しかしそのイメージのみが明瞭に想い出されるのである。

全てから逃げ出したくなって、まるで犯罪者のように驟雨に濡れ、そうギラギラと裏道を彷徨う野良犬のように街をうろつき回っていたあの季節。
研ぎすましたナイフを心の奥深く隠し持って・・・
俺は、鼻につく異臭を覚えながら深夜の外国の空港に降り立った。
目的も無く、何者か、目に見えない何者かから逃れるように・・・

空港を降り立つとまるで獲物を狙う野獣のような人々の眼光が俺に集中する。
そしてあっと思うまもなくバックが引っ手繰られた。
俺のバックは人から人の手に瞬間に渡され、タクシーの中に無理やりに収納されてしまった。
群集が笑った。
まるで笑い話だ。
そのタクシーには二人の人相の悪い男が乗っていた。
このような手口で悪行を積み重ねてきている、いかにもそんな顔だった。
危険を知りつつ、僕は仕方なくそのタクシーに乗り込んだ。
バック無しでは、今後の生活が出来なくなってしまう。

俺は予め予約しておいたホテルの名運転手に告げた。
男二人は顔を見合わせ無言で車を走らせた。
暫く車を走らせたが、車は人気の無い方向へ走り抜けていく。
そして深夜で人気の無い湾岸沿いに車を停め、俺を囲んで凄んできた。
「金を出さないと命がないぞ。」
その時の俺の顔は、きっと引き攣っていたかも知れない。
ただ死ぬことに対し何の惧れも覚えなかった。
僕は20歳少し過ぎの若さが武器だった。
10代の頃は20代には死ぬんだ・・・
そんな妙な確信めいたものがあった。


だから男が俺の襟を締め上げてきた時、瞬間的に
運転していた体の大きめの男の腕を絞り上げドスを利かせていた。
何しろ相手は165センチ程で、178の俺から見れば赤子同然だった。
蹴りを入れ、一本背負いで投げ飛ばすと、もう一人は走って逃げていってしまった。
俺は、その男にホテルまでしっかり運転させた。
男はそのタクシーの料金を受け取らなかった。
それどころか、翌日からの観光ガイドを申し出てきた。

俺はそれを断り、翌朝街でチンピラと仲良くなった。
そのチンピラ名前は、ボーイと呼ばれていた。
役に立つ男だった。
兄貴は警察官で、やはりチンピラだった。
俺は毎日、彼等を連れて飲み歩いた。
そして彼から、学生の下宿を案内された。
話が長くなったが、そこで僕は女と巡り会ったのだ。



「今こそ酔うべきの時なれ!
虐げらるる奴隷となって、時間の手中に堕ちざる為に、
酒によって、詩によって、はた徳によって、
そは汝の好むがままに、酔え、絶えず汝を酔わしめてあれ!」

       ボードレール『酔え』三好達治訳より


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『断片・・その1』






「道は一を生じ、一は二を生じ、三は万物を生ず」
           老子『道徳経』より





●美しい旋律を聴いた。宇宙で繰り広げられる壮大な音楽を聴いた。それは宇宙の奏でる音楽に違いなかった。宇宙は意志を持った巨大な有機体なのだ。波動しゆらぎ、そして歌っている。
時に喜びに満ち溢れ、力強い歌声で。時に悲しみに打ち震え、か細くすすり泣く様に・・
そして時に怒りに全身を打ち震わせ荒々しき感情を剥き出しにして。
かって、この世に言葉など存在しなかった。言葉とは音楽のことだったのだ。
音楽は言葉であった。そして言葉とは宇宙であった。

宇宙の奏でる音楽は高周波信号として日夜僕達の耳に降り注いでいるのだ。
しかしそれに気づく人はいない。
ストーンヘンジと呼ばれる悠久なる太古に造られた巨石群は、これらの音楽を再生し解釈する巨大な再生装置であり、大型翻訳装置であったのだ。
古代人はその音楽に耳を傾け、その意志に従ったのだ。
現在も僕達の活動は、全て宇宙の意志によって左右される。

本来人間の咽喉とは、同様にその人独自の楽器であった。
隣人達と交信する楽器であったのだ。
それがやがて意志を伝達する言葉へと成長した。
言葉は感情を糊塗する手段と化し、

そして現在、僕達の咽喉は宇宙の意志に逆らい、猥雑に歌う。


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●朝、目覚めた時に咽喉の奥に奇妙な違和感を覚えた。
何か得体の知れぬ物が、咽喉の奥深くを占拠している感じがするのだ。
地獄の夢に魘されているかのような不快感・・
かって味わったことの無い倦怠感・・
気だるい疲労した体を無理に起こし、洗面台の鏡を覗き込む。
筋肉がたるみ黒ずんだ瞼。
感情を無くした亡霊のような表情。

冷水で顔を洗い、大きく口を広げてみる。
見ると咽喉の中が何か白いもので覆われている。
よく見ると、どうも糸のような細いものが縦横に絡み合っているのが分る。
咽喉の穴の一番奥の部分を中心にして、。それは一定の規則の下、編みこんだ様にはりめぐされていた。
その糸のそこら中に小さな球体が植え付けられている。
その表現が正しいかどうか曖昧なのだが・・
どうもそれは何者かの卵であるらしいことが分った。
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「全長50メートルの巨大物体が、赤道上3万6000キロの宇宙空間に浮かんでいるのを、日本スペースガード協会(理事長・磯部国立天文台助教授)が発見した。
      (中略)
この物体は、放送用の衛星などがひしめく静止軌道上(高度3万6000キロ)にあり、東経120度付近(インドネシア上空)にじっとしている。
同協会によると、物体は7?10等星程度の明るさで変動していることから、形はいびつであることが判明。最大の明るさから、全長は50メートル前後と推定された。」

                           以上、読売新聞より引用
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その時、咽喉の奥で何者かが動いた。
僕は危うく胃液を吐き出しそうになるのを堪えて、それを凝視した。
するとそいつは咽喉の奥で体をくねらせて、探るように僕を凝視していた。
見ると、それは体長50ミリ位の蜘蛛であった。
その蜘蛛が、僕が寝ている間に僕の体に侵入し、僕の体中に巣を作り体全体を占拠していたのだった。




(追伸)
全長50メートルの巨大物体は、米国の軍用通信傍受用衛星のひとつ・・盗聴衛星と見なされている。
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「断片ーその2」




「宗教に科学の真理を持ち込むな。持ち込めば宗教は異端になる。科学に宗教の真理を持ち込むな。持ち込めば科学は空想的になる。」

                       ニュートン




●これは、御伽噺などでは無いんだ・・・

あれは僕がまだ中学校に上がる前の出来事だった。僕は夕方野原で犬の散歩をしていた。
辺りは既に漆黒の闇に包まれ、人影も既に無く空には蝙蝠達が飛び回っていた。
僕は面白がって小石を拾っては、蝙蝠目掛けて投げるのだが、彼等は石が当る寸でのところで、ひょいと体をくねらせ避けてしまう。
それが人間の耳には聞き取れない振動率が毎秒2万ヘルツ以上の音波ー超音波の力によるものであることが尚更に面白かった。
幾ら投げても当る筈がないのだ。
にも係わらず、僕は何回となくその行為を繰り返す。

ところが、一体どうしたことだろう・・
その日に限って、僕の投げた石が一匹の蝙蝠に命中し、蝙蝠は浮力を失い舵を失った様に垂直に墜落した。
「こんなことがあるものか!」
僕は墜落した蝙蝠に駆け寄った。
そこには、鼠に角をつけた顔の蝙蝠が無惨に目を見開いたまま、尖った歯を剥き出しにし、口から血を流しながら羽を垂直に折り曲げて死んでいた。
僕は疑心暗鬼に駆られた。
そして、足元の石を拾い上げ全力で空を舞う蝙蝠に向って投げ付けた。
一体、何が起こったのだろうか?
僕の投げる石の悉くが、蝙蝠の体を直撃し、彼等はうめき声のような鋭い叫びをあげて電撃に触れた様に墜落したのだ。
僕の周囲そこら中に蝙蝠の死骸が散乱した。
中には、まだもがき苦しんでいるらしく、羽を小刻みに震わせる蝙蝠もいた。
僕はこの異様な光景に戦慄した。
これは夢魔の世界なのか?
彼等はまるで自殺衝動に駆られたように、辺りにころがったのだ。
嘘だ。これは死の擬態ではないのか?
僕を陥れようと企んでいるに違いない。
僕は傍らの蝙蝠を足の爪先で転がしてみた。
しかし意志もなく、為されるままに哀れにもその蝙蝠は裏返しになった。

宇宙の裂け目に落ち込んだように、眩暈が僕はした。
網膜に映ずる周囲は血塗られた薔薇色の沙漠。
この世の秩序は象徴的に悉く、砂上の楼閣が崩れ落ちる様に破壊されたのだ。

この日を境にして、宇宙の見えないリズムが狂いだしたのだ。
闇は光となり、光は闇に転ずる。
「神は死んだのだ・・・」


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我々は日夜莫大な量の電波ー電子スモッグに晒されている。それは絶えず核反応を繰り返す太陽が齎す自然量の1億倍に達する。人間はそれらの環境の中で受信機と化す。そして徐々に方向感覚を喪っている。だが、悲しむべきことに、その事実にまだ誰も気がついてはいない。

            参考文献『ネオフィリア』ライアル・ワトソン
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断片3





readme

「緊急事態発生。只今ハッカーが侵入中。20秒以内にプログラムを移動させてください」





コンピューターからの感染が元で、脳が破壊された男がいた。
コンピューターからの感染とは、なんとも分り難い表現かもしれない。
言ってみれば、コンピューターの脆弱な部分(セキュリティーホール)より新種のウイルスが侵入し、システムを犯しパソコンを機能停止にもちこみ、完璧に破壊した後、そのコンピューターのディスプレイを通じて今度は人間の脳に入り込む新種のウイルスなのである。
一度パソコンの中に侵入されてしまえば、最新のウイルス対応ソフトが全く歯が立たない。
導入しようとすれば、そのソフトのデータそのものを削除するようにしむける悪質な意志を持ったウイルスなのだ。
最初、このウイルスは内容の漏洩、改竄、ジャンクメールといった目的で作られたマニアックな犯罪と単純に考えられていた。まさか人間に感染(寄生)するなどとは、誰も思いもよらなかったのだ。
だからある男が発症した時に、これがコンピューター・ウイルスによるものだとは、誰も考えなかったのだ。その為、危険を放置し、対応を怠った・・・

パソコンを完璧に破壊した後、そいつが、男の頭蓋の奥に棲みついた。そして昼夜のべつまくなしに神経細胞に沿って歩き回るのだ。
今、視神経の近くにいたと思うと、今度は後頭部の組織を犯してゆく。どうもこいつは頭蓋の奥で飛躍的な進化を遂げているようだ。まず寄生した人間の思考そのものを模倣する。確実に寄生した人間の脳のデータを読み取っているらしかった。そしてそのデータを改竄し最終的に寄生した者の脳を完璧に破壊する。その感染の兆候は著しい記憶の低下に見て取れるのだ。昨日まで元気だった人間が、もう翌日には廃人に成り下がる。そして、やがて記憶だけでなく中枢神経、細胞、臓器さえも破壊する。その威力は凄まじく数日の間に頭痛、発熱、発疹、呼吸困難と続き、その後全身より出血し、完璧に死にいたらしめるのだ。

このウイルスは犠牲者を完膚なきまでに破壊した後、また新たな対象(犠牲者)を探し出すのだ。そして彼等は、新たな脳からの情報を取り入れ、ますます情報を溜め込み、膨れ上がるのだ。
しかも、その間もどんどん増殖しているのだ。
1匹のウイルスが、一日で100匹に、二日で200匹に増殖するのだ。
この増殖率は凄まじい。
誰も止めることが出来ないのだ。


実はこのウイルスは、政府のネット上の情報のやり取りに対する監視システム強化の目的で、悪意を持って人工的に作られたものだった。元々はパソコンのハードディスクに記録した全ファイルを破壊するという目的で作られたのだ。どのようなセキュリティーのシステムであろうとニッチを見出し、そのセキュリティーホールをついて侵入し情報を奪い取り、破壊する。政府に対し謀反を試みる人間のツールとしてのパソコンとデータの破壊こそがその第一の目的だったのだ。

しかし作り出されたこのウイルスはすぐに独自の意志を持ち、製造者の意志を無視し目覚ましい勢いで繁殖してしまったのだ。
彼等は、日夜排出される現代の夥しい情報を餌にしている。
その意味で、現代社会は彼らにとって最適の繁殖の環境を有していた。
しかも、このウイルスは我々の考える進化の常識を遥かに超えていた。もはや彼等撲滅の打つ手が無いうちに人間の手に負えない程に成長してしまったのだ。
日夜溢れかえる情報をブラックホールのように吸い込み、増殖してゆくウイルス達。
その知識量は凄まじいばかりだ。

もはや人間に対応策は残っていないのか?
果して知識とは現代を牛耳る最大の武器なのだろうか?
情報とは現代を管理する最良の手段足りえるのだろうか?

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現在、人権擁護法案、個人情報保護法案の審議が進められている。
実はその裏でますます情報の管理が進み、統制がなされてゆくのだ。
国家はそれにより果して強大になるのだろうか?

時代は確実に右傾化の道を進んでいるのだ。
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断片4


時間は客観的には存在しない。単に我々が世界を理解しようと試みる時に必要な手段にすぎない

                   ---ゲーデル---





今、人類の常識は全て初期化される。


●ケンタウルス座にある「NGC4622」呼ばれる銀河が、通常の渦巻き銀河とは逆向きに回転していることが米アラバマ大の研究チームに発見された。通常の銀河が中心に向って回るのに対し、この銀河では外に広がる方向に回っている。


●原子核を構成する陽子や中性子の大元である基本粒子クオークで出来た天体がNASAのエックス線天文衛星による観測で発見された。



(事例一)

男は仕事中、突然強い疲労感と脱力感に襲われ、その場に座り込んだ。
心配した同僚達の薦めで、その日は会社を早や引きし、自宅に帰って休むことにした。
しかし翌日もその症状は、改善されることなく発熱まで伴なった。
医者からは「慢性疲労症候群」という病名が与えられた。
その後、この男の症状は改善されることなく、やがて男は自殺をした。
男の病名は極度の鬱病ということでかたづけられた。
実はこの病気には微生物が関与しているらしいことが、帝京大の松田教授らの研究から分っている。
これは、患者138人のうち30人の血液から病原微生物リケッチアの一種のDNAが発見されたことから分ったものだ。

自殺する種子というものがある。多国籍企業のモンサント社がバイオテクノロジーの技術で開発したもので、種子は発芽し作物に成長するが、その作物に実った種子は発芽する前に自殺するようプログラムされたものだ。
実は、この自殺する意志をもった微生物が人間に寄生したと仮定しよう。
人間の血液に入り込み脳を侵し、自殺のプログラムを遂行する。
最近の自殺者の増加が、実は人為的に作り出された微生物に起因すると考えると、どうだろうか?
しかも中高年以上の人間の自殺者が増えているとしたら、喜ぶ人間はいないだろうか?
勿論、あくまでも仮定の話ではある。

全てが機能優先、利用価値の函数で推し量られる社会とは、人間が人間の尊厳を喪失した時代だ。
現代人とは監獄で調教された猿ではないのか。抑圧に対する反撥は屈折した犯罪行為のみで代償される。科学万能の時代とは、無知蒙昧の時代に等しい。
臓器移植を目的にクローン人間が量産されているとしたら、あなたはどう思う?
もし子供の命が金で売買されているとしたら、あなたはどう思う?
今や人類の常識は全て初期化されたのだ。

人類は悪魔に魂を売ったのかも知れない・・・
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断片5


「電気・電子メディアの発展により人間の中枢神経は地球規模に拡張される」

               ---M・マクルハーン---









●カプグラ妄想---------自閉症児による症例のひとつ。身近な事象や人が全て虚偽と判断される。


●脊椎動物の祖先と見られ、ヒトの胎児と同じ構造を持った化石が中国雲南省の約5億1千年--5億4300万年前(カンブリア紀)の地層から発見された。
発見したのは、中国西北大と英ケンブリッジ大の研究チームだ。
化石には丸い頭部に口、エラの数珠繋ぎ構造、そして尾が見て取れる。

●アフリカのニジェール中東部で、米シカゴ大の発掘チームが全長が12メートルに達すると見られる約1億1千万年前の巨大ワニの化石を発見した。
口先は細長く、体重は約8トンと推定される。
これは、生涯成長を続けたと推定される。

●「プリオン」--------狂牛病の病原体である。これは遺伝子を持たない。ウイルスでも細菌でもなく、感染症のたんぱく質粒子である。


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(これは、ある男の妄想を下敷きにしている)


150億年前、我々の宇宙は誕生した。
そして、46億年前に地球はチリやガスを集めて形成された。
自然選択による進化を唱えるダーウインの進化論を素直に信じるならば、(カンブリア紀)の地層から発見されたこの化石は重要な意味を持つ。人類の祖先を考える意味で重要な発見なのだ。また約1億1千万年前の巨大ワニの化石も同様に重要な意味を持つ。
現在、人類の祖先は600から700万年前に誕生したと考えられている。
しかし巨大ワニが生息した時代、神話の中の巨人はワニ同様に、この地に存在していたかもしれないのだ。なぜなら宇宙から降り注ぐ宇宙線、紫外線やエックス線の放射量は、今とは比べ物にならないほどの分量だったからだ。太陽の核融合反応も活発であった。ワニ同様、人間の形態をした巨大な生物が存在したと仮定することは決して不可能ではないのだ。

ヒトゲノムの解読により人類はヒトの設計図を手に入れることに成功した。
しかし現在人間の遺伝子は2万6千に過ぎず、マウスとほとんど変らないことが分っている。
ならば、人間はどこで他の動物と分離されたのだろうか?
当然、こうした疑問が生れてくる。
実は、現在の人間は、600から700万年前ある生命体が遺伝子操作により作り上げたものであると考えれらる。が、現代の人類が作られるまでは、様々な紆余曲折があったのだ。
人間と動物の合いの子、植物との合いの子、半分魚の人間・・・
失敗作が続いた。やがてある生命体は、巨人の遺伝子を利用し自分に似せることで現代の人間達を創造したのだ。
人類を創造し人類に智慧と技術を教え込み、調教した。
そして古代、彼等は神として地球に君臨した。
それは、地球上である計画を遂行する目的の下、実行された計画であった。
自分達の目的を遂行する為に。
人間達は彼らの計画遂行の為の道具であった。
現在も彼等は火星を中継基地にし、地球を観察し続けている。
またある巨大国家に悪智慧を授けている。
何故なら、彼等は銀河系の支配を目論んでいるのだ。
その為に、人類に宇宙技術を授け、地球の一元化を進めている。

「ふっふっふっ・・」
このように考える人間が出てくることも極自然なことなのだ。
事実、

●「プリオン」--------狂牛病の病原体である。これは遺伝子を持たない。ウイルスでも細菌でもなく、感染症のたんぱく質粒子である。
これは、彼らが齎した病原菌であった。

彼等は、牛の内臓を貴重なタンパク源として利用していた。
古来、人間の内臓が捧げられていたのだが、ある国との秘密裏の協定により、牛の臓器を自由に食することを許されたのだ。
が、或る日、重大な事故があった。
食料として引き上げた牛が、核汚染されてしまったのだ。
これにより、牛の内部でタンパク質の粒子に突然変異が起きてしまった。
これが「プリオン」発生の原因だったのだ。

事実はそうだったのだ。
人為的(?)ミスによる病気の蔓延・・・


ここから先、筆を進めるには、非常な危険が伴なう。

カプグラ妄想---------自閉症児による症例のひとつ。身近な事象や人が全て虚偽と判断される。

現在、この男はカプグラ妄想にとりつかれているのかもしれない・・・







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