****作品解説**** 今回の作品に、首尾一貫したテーマというものはない。 あるとすれば、疲弊した神経によって紡ぎ出された作品群といえるだろう。 バックに使用した画像は、自らの神経細胞を表現したものである。 今、やっと<線>に辿り着いたという思いがあるが、これはもっと細分化され、<点>にまで収斂させなければならない。 何故なら、我々が普段見ていると錯覚している周囲の光景は、本来<点>の集合体に過ぎないからだ。 それに形を与えているものが、<光>の屈折なのである。 <点>と<光>をどのように表現してゆくか? それが、これからの現代美術の重要なテーマになってくることは、疑いの余地がない。 それほど、現代の我々は知識を蓄積したのだ。 その知識を駆使して、我々は次世代の芸術について問わなければならない。 |