禁じられた場所
(The place where it is forbidden.)
■夢の中で私は禁じられた場所の扉を押し開こうとしていた■
■202×年、宇宙飛行士である私は記念碑的な建造物を現前に見据えていた■
私: 管制塔聞こえますか?
管制: こちら管制、感度良好です。どうぞ。
私: どうもこれは、何らかの通路のように見える。しかし、我々の常識を超えたものだ。
管制: あまり奥に入るなよ。危険があるとまずい。
私: 今、後ろで何かが光りだした!
管制: 大丈夫か!?
そろそろ引き上げたほうが無難だ。撤収しろ。
私: 了解!撤収します。

うおーーーっ!な、なんなのだ!
管制: どうした!?何か起きたのか!?
私: こいつは生きている!化け物だ!
管制: どうした!?何が起こったのだ!?
私: こいつは生き物だ!光の生き物だ!光で出来た化け物だ!
管制: 大丈夫か!?すぐにその場を離れるんだ!
私: う、う、う、うわ〜〜〜〜っ!助けてくれーーー!
管制: 大丈夫か!?
私: ・・・・・・・
管制: 応答せよ!応答せよ!

ツーツーツーツー・・・・・・

管制: 通信が遮断された・・・・
■無限の光が降り注ぐ中で、私は孤独であることを断念した■
■「秋よ!お前は衣装を剥ぎ取られた女だ!■

あなたに忠告する!
作品の制作に最も重要な要素とは、理性を脱ぎ去ることである。
理性という衣装を剥ぎ取り獣性を野放しにすることである。
不調和な造形、無秩序な配列を操ることである。
記憶の残滓を汲み取り、死の淵源まで遡り、しかる後に自らに巣食う幽閉された怪物を解き放つことだ。
そうして、あなたは神の如くそれらに血を降り注ぐ。
それを人々は神秘と呼ぶかもしれない。
あるいは狂気と呼ぶかもしれない。
あるいは、これは芸術ではないと感情的に否定するかもしれない。
しかし通俗的な作品の評価など、何の価値があるだろうか?
本来、芸術的ヴィジョンは永遠でなければならない。
座標によって客観性が損なわれてはならないのだ。

ならば、
私の作品は、100年後に転送され、そこでの正当な評価を待とう。

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